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2025/08/18 20:05
私たちは日々、信念を頼りに選択をしている。
けれどその信念が強すぎると、可能性を狭めてしまうことがある。
古代ギリシアの哲学者アリストテレスは『ニコマコス倫理学』の中で、
「すべての行為や選択は、ある善を目指している」と記した。
人は信じるものに基づき行動し、その積み重ねが生き方を形づくる。
だが、問い直されない信念はやがて固定化し、未来を閉ざす呪いへと変わる。
だからこそ、迷いには意味がある。
揺らぎの中で、人は選び直し、新しい構造を描き直すことができる。
REMAKEBYKの衣服もまた、その繰り返しから生まれる。
過去に縫い込まれた信念を解体し、不要な重さを削ぎ落とす。
迷いの痕跡を通して、新たな輪郭を与える。
そこに立ち現れるのは、完成された正解ではなく、
ただ輪郭だけが際立つ“余白の自由”。
服をまとうことは、信念を守ることではない。
むしろ、信念を解き放つ行為なのかもしれない。
REMAKEBYK