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2025/10/03 23:00
豪華絢爛を競った時代に、わずか四畳半の空間から新しい価値が生まれた。
そこには装飾ではなく、削ぎ落とされた質素の中に光を見出す感性があった。
黒い陶器、煤けた壁。
粗野とされていたものが、美の象徴へと反転する。
小さな部屋は、やがて世界を変える場となった。
REMAKEBYKが扱うのもまた、過去に置き去られた断片である。
一見不揃いで傷を帯びた素材も、その内側に新しい輪郭を宿している。
黒に染め、縫い合わせ、磨き上げることで、匿名的で無機質な表情へと昇華させる。
ミクロな断片を緻密に積み重ねることが、やがてマクロな価値へとつながる。
それは「自由」と「解放」のために続けられる営みだ。
REMAKEBYKは、小さな断片を通じて、日常の輪郭を変え続けていく。
